【この記事でわかること】
- 養育費が払われない時に取れる対処法(ステップ順)
- 催促メール・内容証明郵便の文例
- 弁護士なしで差し押さえができるケース・できないケース
- 養育費未払いを最初から防ぐためにやること
『養育費を払ってもらえない時にやること』という記事ですが、正直、私自身はこれまで養育費が払われなかったことはない。
でも一度だけ、「会社の業績の都合で収入が落ちそうだから、養育費を少し減らしたい」という話が出たことがあった。そのとき私が伝えたのは、「娘が、離れているからお金をかけてもらえないと思ったら悲しい」ということ。
元夫は子煩悩な人だったので、その言葉が響いたよう。それ以降は、話題になることも減額されることもなく、今も毎月支払われている。(ちなみに現在の懐事情は知らない。)
でも、私はたまたま関係性や状況が重なって受け取れているだけで、問題なく養育費が支払われることが当たり前だとは思っていない。
養育費が支払われない状況で、怒りと悲しさと焦りを抱えながら「泣き寝入りしたくない。でも何をすればいいかわからない」という状態の方に向けて、私が調べた対処法を全部書きます。
まず確認|養育費の取り決めはどうなってる?
最初に確認してほしいのは、養育費の取り決めが「どんな形で残っているか」です。これによって取れる対処法が変わります。
| 種類 | 強制執行 | 特徴 |
| 調停調書・審判書 | できる | 家庭裁判所で作成。最も強い |
| 公正証書(強制執行認諾条項あり) | できる | 公証役場で作成。口座差し押さえが可能 |
| 離婚協議書 | できない | 自分たちで作成した書面。裁判が必要 |
| 口約束・LINEのみ | できない | 証拠が残りにくい。最も弱い |
私自身はLINEでやり取りをして、最終的に決定した内容をまとめてLINEで送り確認し合った。でも、書面には残しておらず。
今回、この記事を書くためにLINEを見返したら、そのやり取りが消えていた。(LINEは永久保存ではないのか、と今さら気づくITオンチのアラフォー)
幸い今も問題なく支払いはあるけれど、何かしら残しておくべきだったな、と思った。
養育費が払われない時、まずやること
もし、公正証書がない場合でも諦めなくて大丈夫です。以下の手順で動けます。
ステップ①:催促メール・内容証明郵便を送る
まずは文書で催促します。LINEや電話だけでは証拠として弱いので、記録に残る形で連絡することが大切です。
催促メール・LINEの文例
件名:養育費の支払いについて
〇〇さん
〇月分の養育費〇万円が確認できておりません。
〇月〇日までにお振込みをお願いします。
万が一ご事情がある場合は、ご連絡ください。

感情的にならず、事実と期日だけを伝えるシンプルな文面が効果的です。
内容証明郵便(より強い催告)
メールやLINEで反応がない場合は、内容証明郵便を送ります。法的な対処を準備していることが相手に伝わり、心理的なプレッシャーになります。
養育費支払請求書 私(〇〇)と貴殿(〇〇)との間で取り決めた養育費について、 〇年〇月分より〇ヶ月にわたり支払いが行われておりません。 つきましては、本書到達後〇日以内に未払い分の合計〇〇万円を 下記口座にお振込みいただくよう請求いたします。 (口座情報) 期日までに支払いがない場合は、法的手続きを取る準備があることを 申し添えます。 〇年〇月〇日 〇〇(署名)

内容証明郵便は郵便局窓口またはe内容証明サービス(インターネット)から送れます。
ステップ②:養育費保証サービスを使う
養育費が払われなくなった時に代わりに立替払いをしてくれるサービスがあります。月々の保険料を払う形で加入できます。
私自身はこのサービスを使ったことはありませんが、知っていれば離婚直後から検討してもよかったと思っています。「また払われなくなるかもしれない」という不安がある方は、保証サービスに加入しておくと安心です。
ステップ③:家庭裁判所に「履行勧告」を申し立てる
調停調書や審判書がある場合、家庭裁判所に「相手が払ってくれません」と申立てると、裁判所から相手に連絡してもらえます。
費用:無料

効果は相手次第ですが、「裁判所から連絡が来た」という心理的なプレッシャーにはなります。
ステップ④:強制執行(差し押さえ)
最終手段ですが、公正証書や調停調書があれば、相手の給与や銀行口座を差し押さえることができます。
給与差し押さえ:手取りの2分の1まで可能(養育費は一般的な債権より優遇されています)
差し押さえは自分でできる?弁護士は必要?
自分でできるケース
以下の2つが揃っていれば、弁護士なしで地方裁判所に申立てができます。費用は数千円〜。
- 調停調書・審判書・強制執行認諾条項付きの公正証書がある
- 相手の勤務先または銀行口座がわかっている
弁護士が必要なケース
- 相手の住所・勤務先がわからない
- 書面がなく調停からやり直す必要がある
- 相手が激しく抵抗している

弁護士費用が心配な場合は「法テラス」に相談を。
収入が一定以下の方は弁護士費用の立替制度が使えます。
養育費未払いを防ぐために最初からやっておくべきこと
もし今まさに離婚を検討中であれば、これだけは必ずやってください。
子どもの気持ちを言葉にして伝える
法的手続きの前に、「養育費を払うのは当たり前のことだ」と思ってもらうことが、効果的かもしれないと思う。
私が「少し減らしたい」と言われた時に伝えたのは、金額のことではなく、娘の気持ちのこと。「離れているからお金をかけてもらえない」と娘が感じたら悲しい、と。
相手が子どもを大切にしている人であれば、その言葉は少なからず響くと思いたい。
すべてのケースに当てはまるわけではないけれど、一つの方法としてお伝えします。
必ず公正証書を作る
費用は5〜10万円程度ですが、それ以上の価値があります。「公正証書を作っておけばよかった」と後悔する方が非常に多いようです。
私はLINEのやり取りだけで取り決めをして、書面に残しておらず。
今もきちんと払ってもらっているから今の所は問題はないけれど(問題がないから余計今更話に出せないし)、それは相手がそういう人だっただけ。
あの時何かしら書面に残しておけばもっと安心だったと思う。

公正証書は弁護士に依頼するか、自分で公証役場に行って作ることもできます。
養育費保証サービスへの加入を最初から検討する
離婚後すぐに保証サービスに入っておくと、未払いになっても立替払いが受けられます。
養育費がもらえなくても使える支援制度
養育費が払われない間も、生活を守る制度があります。
| 制度 | 内容 |
| 児童扶養手当 | 養育費が少ない・ゼロの場合でも対象になることが多い |
| 就学援助 | 学校の費用の一部を援助 |
| 市区町村の緊急小口資金 | 急な生活費の不足に対応 |

「養育費が払われない=詰む」ではありません。
制度を使いながら、法的な対処も並行して進めましょう。
気持ちの整理も大事
正直なところ、母親の意地のようなもので、養育費を生活費にしたくないという気持ちがある。(ひねくれているから負けた気がしてしまう。)
でも実際はなくなると生活が成り立たないという現実。
だから、自分の経済力をつけていきたいという気持ちの励みにしている。そして、将来は養育費を子どもの学資金に回したいと思っているし、そうしていくつもり。
毎月月末に「◯◯の養育費入れました」「ありがとうございます」というやり取り。たったそれだけのやり取りだけど、それは彼の父親としての意地のようなものなのかもしれない。
法的な手続きを進めながら、自分の気持ちのケアも忘れないでほしい。
もし今養育費が支払われていない「不安」や「怒り」を持っていたら、あなたと子どもの権利と生活を守るために、「相手に向ける」のではなく、「申立書を書く力」「弁護士に会いに行く力」に変える。
それが、あなたと子どもの未来を変えることにつながると思いたい。
まとめ:今すぐできる対処ステップ
| ステップ | 内容 | 費用 |
| 1 | 催促メール・LINEを送る(文例をそのまま使えます) | 無料 |
| 2 | 内容証明郵便を送る | 数百円〜 |
| 3 | 家庭裁判所に履行勧告を申立てる(書面がある場合) | 無料 |
| 4 | 法テラスまたは弁護士に相談する | 無料〜 |
| 5 | 強制執行を申立てる | 数千円〜 |
あなたには子どもを育てるためのお金を受け取る権利がある。
今さら、元配偶者と良い関係を築くというのは難しいけど(そもそも築けたら離婚していないだろうけど)、お金がないと絶対気持ちの余裕はなくなる。
これは絶対。
そして、気持ちの余裕がなくなると、子どもにやさしくできない。
これも絶対。
子どもにやさしくできないと、自分も子どもも気持ちよく生きていけない。
だから子どもの権利のためにも、自分と子どもの人生のためにも、行政の力を使ってでももらえるものはもらってほしい。
それでもどうしても期待できない状況なら、自分の経済力を上げることも視野に入れる。休みの日に在宅で副業をしてみること、働く環境を変えることも一つの選択肢。
一人で抱え込まないで。相談窓口も、制度も、あなたの味方。
そして、世の中の養育費を払うべく立場の方々が、どうか自分の子どものための権利を理解して守っていってほしいと思う。

