離婚届を出したとき、子育て支援課の窓口で扶養手当など、ひとり親に必要な手続きもした。
ひとり親の手続きが済むのを待っている間、もらった「ひとり親家庭のしおり」というリーフレットに目を通す。
リーフレットの中には、ひとり親向けの支援がいくつも説明されていた。
なんとなく読んでいくと、「自立支援教育訓練給付金」「高等職業訓練促進給付金」という、資格取得を支援してくれる制度が目についた。
ひとり親が資格を取るために学校に行く場合の、生活費や対象の講座を受けたときの受講料のサポートをしてくれる支援のようだ。
- 自立支援教育訓練給付金:
働きながらスキルアップするための【受講料】を補助してくれる - 高等職業訓練促進給付金:
資格取得のために学校へ通うあいだの【生活費】を支えてくれる

なんかいろいろありがたいもんだな。
常にお金の不安を持っている身としては、公的支援は本当にありがたい。
対象となる資格はいくつかあって、その1つに「看護師」があった。

そういえば、離婚してから学校に行って看護師になった、って先輩がいたような…
身近に聞いたことがあった気がして、これから学ぶことが現実的な話に感じられた。
手に職があればこの先ひとりで子どもを育てていくうえでの心配がかなり減るはず。
まとまったお金はなくても、生活費や受講料のサポートがあれば、学び直すことも無理じゃないかもしれない。
帰りの車の中で、未来は明るい気がした。
「資格を取りたいと思っても、学ぶためのお金がない」——そのまま諦めていませんか。
ひとり親になってから、収入を増やしたくて転職や資格取得を考えたことがある人は少なくないはずです。

転職を考えることもあるけど、活かせる資格はないし、まず学ぶとしてもお金がかかるし…

お金の不安で踏み出せないひとり親さんに、学び直しを経済的に支えてくれる「高等職業訓練促進給付金」や「自立支援教育訓練給付金」という制度を紹介するよ!
- 高等職業訓練促進給付金・自立支援教育訓練給付金の内容と対象
- 給付金を使って学べる講座・資格の種類
- 給付金を使わなくても学べる方法があること
※この記事では、「母子家庭・父子家庭の親御さん」をあわせて「ひとり親」と表記しています。
「高等職業訓練促進給付金」と「自立支援教育訓練給付金」
「高等職業訓練促進給付金」と「自立支援教育訓練給付金」は、 ひとり親が資格を取ったり、新しいスキルを身につけるための費用をサポートしてくれる制度です。
「これからの生活を安定させるために資格を取りたい」
「このままじゃ不安だから、スキルを身につけて子どもとしっかり生きていきたい」
ひとり親になったとき・なると決めたときに、そう思った人も少なくないと思います。
そんな“学びたい気持ち”と“自立したい思い”を自治体と国(こども家庭庁)が連携して応援してくれます。

お金の不安を少しでも軽くしながら、
“自立への一歩”を踏み出す力になってくれる制度なんだ。
どんな給付金なの?
高等職業訓練促進給付金:
就職に役立つ資格を取るために、学校・スクールで勉強している期間の生活費を支援してくれます。
自立支援教育訓練給付金:
再就職やキャリアアップに役立つ講座を受講・修了すると、受講料(学費)の一部が戻ってきます。
どんな人が対象?
高等職業訓練促進給付金:
資格をとるための養成機関に通っているひとり親
自立支援教育訓練給付金:
これからの仕事に必要なスキルを身につけたいひとり親
もらえる金額は?
高等職業訓練促進給付金:
月額7万500円〜最大14万円(住民税課税・非課税によって変わります)
自立支援教育訓練給付金:
受講料の60%(上限20万円ですが、講座によっては修学年数×上限40万円のものもあります。)
どんな資格・講座で使えるの?
どちらも対象となる資格は、
・看護師
・保育士
・介護福祉士
などの国家資格をはじめ、IT系など一部の民間資格も含まれます。

国家資格は専門学校や養成校に通学するものが多いから、「給付金=通学が前提」だと思ってた!

それに、民間資格でも対象になるんですか??

そう!民間資格の中には在宅や通信で学べて、給付金の対象となるケースもあるよ。
ただ、対象になる講座は自治体ごとに違うから、まず確認をしてね。
Q1 .2つの給付金は併用できる?違いは?
A1.2つの給付金は目的が違うので、両方の条件を満たせば併用できる場合があります。
| 給付金 | 支えてくれるお金 | もらえるタイミング |
|---|---|---|
| 高等職業訓練促進給付金 | 養成機関に通う期間中の生活費 | 修業している間(月ごと) |
| 自立支援教育訓練給付金 | 講座の受講料の一部 | 講座を修了したあと |
ただし、扱いは自治体ごとに異なるので、両方を考えている人は窓口で確認してみてください。
Q2. 働きながらでももらえる?
A2.どちらの給付金も、働きながらの利用が想定されています。
とくに自立支援教育訓練給付金は「講座を受けて受講料の一部が戻る」しくみなので、仕事を続けながらでも使いやすい制度です。
高等職業訓練促進給付金も、パートなどと両立しながら養成機関に通うケースが対象になることがあります。
ただし、所得制限があるので収入が基準を超えると減額・対象外になる場合もあります。
また看護師のように、通学に専念が必要な資格は両立が難しいこともあります。
自分の働き方で使えるかは、窓口で確認するのが確実です。
Q3.もらえないケースはある?
A3.残念ながら、誰でも必ずもらえるわけではありません。
たとえば、こんな場合は対象外になることがあります。
- 所得が基準を超えている
(児童扶養手当の対象になる水準が目安) - 対象外の講座・資格を選んでいる
(対象は自治体ごとに指定されています) - 養成機関や講座の要件(修業期間・修了など)を満たしていない
- 過去に同じ給付を受けたことがある
「自分は対象になるのか?」については、講座に申し込む前に役所のひとり親窓口で確認しておくと安心です。
あとから「対象外だった」とならないよう、先に相談しておきましょう。
先払いの負担を減らす「貸付」という選択肢
「先払いが必要」という不安には、実はもう一つ知っておきたい制度があります。
「高等職業訓練促進資金貸付事業」といって、高等職業訓練促進給付金を利用する人が、入学準備金(50万円)や就職準備金(20万円)を借りられる制度です。
資格取得後1年以内に、その資格を活かして地元で就職し、5年間働き続ければ、返還が全額免除されます。
つまり、条件を満たせば「借りたお金を返さなくていい」仕組みです。ただし、実施主体は都道府県社会福祉協議会などで、金額や条件は地域によって異なるので、給付金の窓口とあわせて確認してみてください。
給付金を使わなくても、学べる方法はある
制度を使うにしても、使わないにしても、資格取得だけが学び直しの手段ではありません。
無料で学べる方法もある
YouTubeや書籍、無料のオンライン講座など、世の中にはお金をかけずに学べる方法がたくさんあります。

かしこまった勉強じゃなくてもいいんです。
興味のある動画から見てみるだけでも、立派な一歩だと思います。
まずは小さな一歩から
まとまったお金や時間がなくても、「今日、5分だけ動画を見てみる」くらいの小さな一歩から始めることはできます。

まずは自分で動ける範囲で動いてみよう。
制度を使えるタイミングが今じゃなくても、学ぶこと自体をあきらめる必要はないよ。
→【大事なのは資格名よりも働き方と学び方?】シングルマザーでも稼げると言われる資格5つ
まとめ
ただ、結局私は学校に通うことに踏み切れなかった。
理由は3つ。
- 天職だと思っているセラピストの仕事をやめることを、どうしても考えられなかった
(お客さんの満足顔が、私の低い自己肯定感を高めてくれるので手放せなかった) - もともと要領が悪くて学生時代もいわゆる「おちこぼれ」だった自分が、家事育児をしながら学校に通って勉強できるのか、という不安がどうしてもなくならなかった
- やっと「穏やかな気持ちで生きられるようになった子どもと2人の今の生活」が、変わってしまうという思いをなくせなかった
(お金があっても、結婚していた頃の自分には戻りたくなかった)
覚悟が足りない、とか甘いとか言われるかもしれないけど、離婚する前の「いつも気持ちに余裕がなくてイライラしていて、いつも自分をダメなやつだと責めていたあの頃の自分」に戻ってしまいそうで、結局踏み出せなかった。
離婚したときに決めた「子どもと穏やかな気持ちで生きる」という思いを優先させた結果だ。
でも、これは私の話。
もしお金の不安だけがハードルという人なら、今回紹介した「自立支援教育訓練給付金」「高等職業訓練促進給付金」という制度が、その不安を減らす助けになるかもしれない。
どんな選択も、自分で選べばそれが正解だと思います。

