
養育費、これって少ないのかな。
養育費の算定表を見ても、平均額を書いた記事を読んでも、結局「自分の場合はどうなのか」がわからない。
誰かに聞けることでもないし(お金の話は、聞かれた方も答えにくいだろうし)、元夫に「この金額って…」と切り出す勇気もない。

お金の話って、なかなか人には聞けないよね。
みんな、いくらもらってるんだろう…。
私は4年前に離婚して、今も養育費を受け取り続けているシングルマザー。
我が家の話をすると、私が受け取っている養育費は月5万円。
これは別居中にもらっていた生活費(婚姻費用)の額を、そのまま養育費として請求した。
離婚後に裁判所の算定表で調べてみたら、私と夫の場合の相場は4〜6万円。数字の上では、妥当な金額だった。
ただ、それでも生活が楽な実感はない。
それでも、調べてよかったと思っている。金額が妥当だと分かっただけで、「私、損してるのかも」というモヤモヤは消えたから。
だから、同じところで止まっている人にこそ、自分の数字を確かめてほしい。
この記事では、算定表を使って「自分の相場」を自分で調べる方法を、我が家の実例つきで説明します。読み終わるころには、あなたの金額が妥当かどうかがわかります。
- 養育費算定表で「自分の相場」を調べる手順
- 会社員と個人事業主で見る場所が違うこと
- 我が家の実例(元夫の年収500万・私は自営180万・子ども10歳)
- 相場どおりでも生活が楽にならない理由
結論:うちは月5万円。算定表で調べたら「4〜6万円」でした
私は離婚のとき、算定表の存在を知らなかった。
別居中にもらっていた生活費(婚姻費用)の額を、そのまま養育費として請求しただけ。元夫と口頭で決めて、それで終わりだった。
その額が月5万円。
今回この記事を書くにあたって、裁判所の算定表で改めて調べ直してみた結果、私の場合の算定額の相場は4〜6万円。
ちょうど真ん中だった。

何も知らずに決めた額が、たまたま妥当だっただけ。
もし元夫が先に調べていたら、下限を主張されていたかもしれない。
そして「妥当だった」とわかったあとに残ったのは、安心ではなく別の疑問だった。
妥当な額をもらっているのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
養育費算定表で「自分の相場」を調べる方法
養育費の金額は、家庭裁判所が公表している「養育費算定表」をもとに決めるのが一般的です。
弁護士事務所のサイトには早見表がたくさん載っていますが、あれは誰かの条件で作られた表です。自分の条件で引かないと、本当の目安はわかりません。
手順は3つだけ。5分あれば終わります。
① 自分が見る表を選ぶ(全部で9種類あります)
算定表は1枚ではありません。子どもの人数と年齢で、表が分かれています。
| 子どもの人数 | 年齢 | 見る表 |
|---|---|---|
| 1人 | 0〜14歳 | 表1 |
| 1人 | 15歳以上 | 表2 |
| 2人 | 年齢の組み合わせで3種類 | 表3〜5 |
| 3人 | 年齢の組み合わせで4種類 | 表6〜9 |
年齢の区切りは14歳以下か、15歳以上かの2つだけです。うちは子どもが10歳なので、表1を見ます。

年齢が上がると金額も上がります。
15歳の誕生日を迎えたら、取り決めを見直すきっかけになりますよ。
② 縦は「払う側」、横は「もらう側」
表を開くと、縦と横に年収の目盛りが並んでいます。
- 縦軸=義務者(払う側=元夫)の年収
- 横軸=権利者(受け取る側=自分)の年収
この2つが交わったマスに書かれている金額が、目安になります。
年収は手取りではなく、税込みの額面です。会社員なら源泉徴収票の「支払金額」を見てください。
③ ここが一番の落とし穴。「自営」と「給与」で目盛りが違います
横軸をよく見ると、数字が2段並んでいます。上が「自営」、下が「給与」です。
会社員なら下の「給与」の段、個人事業主なら上の「自営」の段を見ます。
同じ「180万円」でも、どちらの段で読むかで場所が変わります。私は個人事業主なので「自営」の段です。ここを間違えると、目安が1〜2万円ずれることがあります。

自営の場合、どの数字を使うかは判断が分かれることがあります。
迷ったら、確定申告の控えを持って法テラスや自治体の無料相談で確認するのが確実です。
④ 我が家の場合を、実際に読んでみます
実際の条件はこうです。
- 子ども:1人・10歳 → 表1
- 元夫:会社員・年収500万円 → 縦軸の「500」
- 私:個人事業主・180万円 → 横軸「自営」の段の165と185の間
この縦と横をたどって交わったマスが、4〜6万円でした。実際に受け取っている5万円は、その真ん中です。
【画像:算定表の見方を説明する自作の図(縦軸・横軸・交点のイメージ)※裁判所の算定表そのものは無断改変が禁止されているため、公式PDFへのリンクで案内する】
ちなみに、元夫の年収が475万円を下回っていたら、目安は2〜4万円に下がります。境界がすぐ近くにあるので、年収は正確に把握しておいたほうがいいです。

算定表はあくまで目安です。
進学費用や医療費など個別の事情があれば、そこから調整することもできます。
正確な表は裁判所のサイトで公開されています。

こうやって見るのか。
じゃあ私の場合は…って、調べてみたくなった。
それでも、生活は楽じゃない
ここからが、この記事で一番書きたかったことです。
私の養育費は、算定表の目安どおり。そして全国の平均とも、ほとんど同じです。
| 我が家の受取額 | 月50,000円 |
| 母子世帯の平均月額 | 月50,485円 |
| 算定表の目安 | 月4〜6万円 |
(平均月額はこども家庭庁「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」より。養育費の額が決まっている母子世帯の平均です)
数字だけ見れば、私は「妥当な額を、平均どおりに受け取っている人」です。
それでも、我が家の世帯収入は月18〜22万円、年収は200万円未満。手当も養育費も全部足した金額です。
算定表は「妥当な額かどうか」は計算してくれますが、「足りるかどうか」は計算してくれません。
同じ調査では、母子世帯の世帯年収の平均は373万円。児童のいる世帯の平均所得を100とすると、45.9にとどまります。もともと、そういう水準なんです。

正直、満足できる額なんて最初から期待してなかったな。
算定表は、子どもにかかる費用を、両親の収入に応じて分け合う仕組みです。「子どもを育てるのに月いくら必要か」という決まった額から配分しているわけではありません。
だから満足できる養育費なんて、そもそも期待できないのが普通なんです。
金額が妥当でも苦しいのは、あなたのやりくりが下手だからではありません。
それと、これだけは言っておきたいです。養育費は子どものために使われるお金で、子どもの権利です。受け取ることに、遠慮も引け目もいりません。
じゃあどうするか。私の場合は、働き方のほうを考えることにしました。
→ シングルマザーの仕事、何してる人が多い?実態データと私の場合
それでも、養育費はやっぱり必要です
苦しいと書きましたが、養育費がなかったらどうなっていたかを考えると、ぞっとします。
月5万円がなければ、毎月の余裕が完全になくなって、子どもにもっとイライラをぶつけていたと思います。
しかも、受け取れていること自体が当たり前ではありません。
同じ調査によると、離婚した父親から養育費を「現在も受けている」母子世帯は28.1%。3世帯に2つ以上は、受け取れていないのが現実です。

子どもの権利なのに、7割が受け取れていない。
この数字を見るたび、胸が痛くなる。
公正証書を作らなかったことだけは、今も後悔しています
私は公正証書を作っていません。存在を知らなかったからです。
元夫は「子どもにひもじい思いをさせるのは許されない」という考えの人なので、今のところ問題なく受け取れています。それでも、当時に戻れるなら必ず作ります。
公正証書があれば、万が一支払いが止まったときに、裁判をせずに差し押さえの手続きができるからです。
→ 養育費の公正証書って必要?後悔した理由と作り方・費用を解説
2026年4月から、取り決めがなくても請求できるようになりました
2026年4月の民法改正で、離婚時に取り決めをしていなくても、子ども1人につき月2万円を「法定養育費」として請求できる制度が始まりました。
ただし2万円は、相場の4〜6万円と比べるとかなり低い金額です。あくまで最低限の受け皿だと考えてください。
止まったときの備えを、知っておくだけでも違います
元夫が再婚したり、失業したり、気持ちが変わったり。今払われているからといって、この先も続くとは限りません。
支払いが止まったときに立替払いをしてくれる養育費保証サービスという仕組みもあります。(リンク先が開くまで数秒かかることがあります)
ただし、月々の保証料が必要です。私自身は使っていません。知っておいて、必要になったら思い出す——それくらいの距離感で十分だと思います。
→ 養育費を払ってもらえない時にやること|催促メール文例・差し押さえ手順まとめ
まず、自分の相場を調べるところから
- 算定表は子どもの人数と年齢で9種類。まず自分の表を選ぶ
- 縦が払う側、横がもらう側。横軸は「自営」と「給与」で段が違う
- 我が家は元夫500万・私180万(自営)・子ども10歳で、目安は4〜6万円
- 受取額は月5万円。全国平均の50,485円ともほぼ同じ
- それでも世帯年収は200万円未満。妥当でも足りないことはある
「私の養育費、少ないのかな」という不安は、調べれば5分で答えが出ます。
そして、もし調べた結果が妥当だったなら——それでも苦しいのは、あなたのせいではありません。
まずは自分の表を1枚選ぶところから、始めてみてください。
「取り決めても、途中で止まるかもしれない」——その不安があるなら、保証サービスも選択肢の一つです。
※リンク先が開くまで数秒かかることがあります



