離婚を考え始めると、心も体もほんとにしんどくなりますよね。
夫婦として暮らす中で、「もう無理かもしれない…」と思ったことがある方も、少なくないのではないでしょうか。
日本の司法統計(裁判所が公表している、司法に関するデータ)によると、離婚の理由で男女ともに最も多いのは「性格の不一致」なんだそうです。
夫婦といえど、元は他人。
性格や価値観が合わないことなんて、あって当然。
だからこそ、多くの夫婦は、すれ違いながらも折り合いをつけて、どうにか関係を続けているんだと思います。
でも、それをどこまで頑張れるかは人それぞれ。
「夫婦としての寿命」を迎えてしまうケースがあるのも、きっと自然なことなんですよね。
私自身、元夫は周りにも評判の優しい人でしたが、夫婦としては寿命を迎えました。
今思えば、もっと歩み寄れたかもしれない。けれど、そのときの私にはそれができませんでした。
離婚して数年たった今、私はお金に余裕はないけれど、心は穏やかです。
「離婚しなきゃ良かった」と後悔している人の話も聞くけれど、私は自分の選択に納得しています。
この記事では、「離婚するべきかどうか」を考えるときに、大事にしてほしい視点をお伝えしたいと思います。
離婚を検討する際に、立ち止まってみて欲しい3つの視点
離婚を考えたとき、「もうムリ!離婚したいっ!」という気持ちが強くなるのは、決しておかしなことではありません。
それだけ日々の生活がしんどいのだと思います、
でも、勢いだけで離婚を決めてしまうと、あとで後悔する可能性があります。
以下の3点について、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
⚖️感情だけでなく、「経済的な損得の視点」を持ってみる
突っ走る前に一呼吸。
「今の生活は、経済的には満たされているのではないか?」
「離婚して、自分の収入だけでちゃんと生活していけるのか?」
そんな「経済的な損得の視点」を持ってください。
感情と同じくらい大事な判断材料です。
離婚は気持ちの問題だけじゃなく、生活という現実とつながっていることを忘れてはいけません。
⚖️最も重要な判断基準は「愛情」と「経済的メリット」
「愛情」と「経済的メリット」のどちらか一方でもあれば、夫婦関係を続ける理由になると言われます。
逆に言えば、「愛情」も「経済的メリット」もなければ、その夫婦関係を手放す理由になるということです。
どちらが大事かは人によって違いますが、一旦落ち着いて「今の関係に何が残っているのか」を見直してみることが大切です。
⚖️離婚後の生活が成り立たないなら、離婚は一旦保留
「離婚したあとの暮らしがちゃんと成り立つのか」を冷静に考えてみることはとても大切なことです。
もし「経済的に苦しい生活になりそう」「まだ準備が足りない」と感じるなら、今は離婚を保留にするという選択であなた自身を守る行動になると思います。
経済的な余裕は心の余裕に直結します。
私は低所得世帯なので、それを日々感じています。
自分が自分で居られない苦しい生活になるようなら、「離婚しない=我慢」ではなく、「今は準備中」と考えて、一旦保留にするという選択も、自分を守る立派な判断です。
一旦離婚する時期を見送るのも一つの方法です。
離婚を考えることは、勇気のいることです。
だからこそ、焦って決めるのではなく、感情・愛情・経済、それぞれの視点からいまの自分を見つめてみてください。
今すぐに答えが出なくても大丈夫。
一度立ち止まって考えることで、後悔の少ない選択がきっとできるはずです。
離婚を後悔しないためにしておきたい行動5つ
1.自分の気持ちと理由を整理する
離婚したいと思った理由は何か?
完全に愛情が冷めて一緒に生活するのが辛いのか、それとも一時的な怒りや疲れで本当は関係を修復したいのか?
今の状況になった原因も含めて、整理することでパートナーの真意に気づいたり、自分が本当に望んでいることが見えてきます。
私自身、当時は「この人と一緒にいるのは無理や…」としか思えてなかったけど、今思い返すと、自分の未熟さが大きかったな、と思います。
「なんでこんな気持ちになっているのか?」
「本当はどうしたいのか?」
感情を書き出してみるのもおすすめです。
2.関係改善の努力をしてみる
「離婚したい相手に歩み寄るなんてナシッ!!」と、思う方もいると思います。
わかります、その気持ち。
でも、話し合いができるのであれば、もう一度だけ向き合ってみることをおすすめします。
もしかしたら、誤解していた部分に気づいたり、相手の変化が見えることもあるかもしれません。
努力したうえで「やっぱり無理」と思えたら、納得して相手への気持ちを断ち切ることができますから。
ただし、暴力・モラハラ・無視など、コミュニケーションが全く取れない場合は無理に修復しなくていいです。
それはあなたの責任ではありません。
話し合いすらできない相手と一緒にいても、何も変わりません。
どんどん疲れがたまって、最終的には「考える力」や「離れる勇気」すら奪われてしまうこともあります。
そうなる前に、自分の心と体を守る選択をしてください。
3.離婚後の生活設計
離婚後の生活は、すべて自分が背負うことになります。
仕事・住まい・収入・支出、そして子どものこと。
できるだけ現実的に、生活に必要なお金を洗い出しておきましょう。
生活の目途を立てることは最も大切なことです。
公的支援やひとり親向けの制度もあわせて確認しておくと安心です。
私自身、セラピストという場所を問わない職に就いていたこと、独身時代の貯金(ヘソクリ)が多少あったことも離婚に踏み切る後押しになりました。
先の章でもお伝えしましたが、結婚していた時よりも離婚後の生活レベルが明らかに低下することが予想される場合、離婚はおすすめできません。
経済的な不安や不満から別れたことを後悔することになるからです。
4.第三者に相談してみる
ひとりで悩んでいると、考えがグルグル回って堂々巡りになりがちです。
信頼できる友人や家族、あるいはカウンセラー・弁護士など、第三者の方が話しやすい場合もあるのではないでしょうか。
「こんなこと言ってもいいんかな…」と思わず、話せる相手を見つけてください。
あなたの選択を否定せず、耳を傾けてくれる人は、必ずどこかにいます。
口に出すことで気持ちが整理されたり、新しい視点が見えてくることもあります。
私はやや複雑な離婚だったのですが、市役所に子ども手当の相談に行ったときの担当の方がとても優しい方で、私の目を見てうなづきながら話を聞いてくださったことで、我慢していた悲しみが涙で溢れた覚えがあります。
今も市役所に行くときはその方にお世話になっています。
5.一時的に別居してみる
もし可能であれば、一時的に距離を置くこともひとつの選択です。
物理的に離れることで「やっぱり続けたい」「やっぱり無理だ」と気づけることもあるからです。
別居婚も選択肢に入れつつ、自分の気持ちと向き合ってみてはどうでしょうか。
ただし、別居には生活費が余分にかかったり、法律上の影響もあるので、弁護士などに相談しながら進めるのが安心です。
私の場合、約1年別居しました。
別居中は別居婚も選択肢にあがりましたが、結果として離婚を選びました。
もし、配偶者の言動によって心や体に不調を感じている場合(気分が沈む・眠れない・食欲がない・常に怯えている など)は、無理して結婚生活を続ける必要はありません。
まずは安全を最優先に、避難や離婚前提の別居を検討してください。
DV・モラハラ・激しい喧嘩や無視などが日常的にある環境は、あなた自身だけでなく、子どもの心にも大きな影響を与えます。
「両親が不仲なら、離婚した方が子どもが安心する」という考え方も、専門家の間では知られています。
私も、すべてを整理できてから離婚したわけではありません。
迷って、悩んで、泣いて、ようやく自分の中で「これが今の私の答えや」と思えた瞬間がありました。
すぐに結論を出す必要なんてありません。
あなたのペースで、あなたの気持ちを大切にしてくださいね。
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