離婚で請求できる3つのお金と分け合うための2つの制度って?まずはここから整理しよう!

離婚したら、何を請求できる?まずは“お金と手続き”の全体をやさしく整理を伝えるサーモンピンクの水玉アイキャッチ画像 ひとり親の種
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離婚を決めたら、「まず何から考えればいいんだろう…」って頭がぐるぐるしますよね。

特に気になるのが「お金」や「財産」のこと。

この記事では、離婚の際に請求できるお金と分け合うための制度について、整理してみました。

難しい言葉は使わずに、ポイントをギュッとまとめていますので、まずはここから一緒に確認していきましょう🌱


離婚時には、状況に応じて相手に対してお金を請求できる場合(請求される場合)があります。

また、夫婦のお金を分け合うための制度もあります。

以下の5つの項目について、自分の希望や条件を事前に整理しておきましょう。


請求できる可能性がある3つのお金

お金1.婚姻費用


婚姻費用とは、「家族で一緒に住んでいたときの生活水準を保つために、収入の少ない方が収入の多い方にもらう別居中の生活費」のことです。

しかし、「別居中の妻(夫)とまだ自立していない子どもが最低限暮らせるためのお金」と思われている人も少なくないのではないでしょうか。

離婚が成立するまでの生活を支える大事な費用なので、しっかりと覚えておきましょう。

【金額の目安】

婚姻費用の金額は、夫婦の年収・子どもの人数・年齢などによって違います。

例えば、年収750万円の夫と専業主婦の妻の場合、妻がもらえる婚姻費用の目安は月14〜16万円程度とされることがあります。

※ただし、実際の金額は、家族構成や収入のバランスで大きく変わります。

💡年収や子どもの人数によってかなり違いが出るので、他のパターンや計算例も知りたい方は、こちらでチェックできます
婚姻費用・慰謝料・養育費・年金分割・財産分与の平均額と計算方法をわかりやすく解説


お金2.慰謝料

慰謝料とは、離婚が相手(自分)の浮気不倫暴力やひどい言葉などのDVモラハラが原因で、心に深い傷を負った(負わせた)ときに、「その苦しみに対して払ってもらえる(払う)お金」のことです。

【金額の目安】

慰謝料の金額は、離婚原因・結婚していた期間・子どもの有無・経済状況などあらゆる要素から考えられます。

平均して200万円前後が多いようです。

また、不倫相手に請求する場合に認められる金額は100万円から300万円程度です。

💡 不倫やDVのケースによって慰謝料の金額は大きく違います。
よくある相場や、請求できるかどうかの考え方は、こちらでまとめています
婚姻費用・慰謝料・養育費・年金分割・財産分与の平均額と計算方法をわかりやすく解説


お金3.養育費

養育費とは、子どもが自立できるようになるまでにかかる費用のことです。

未成年の子どもがいる場合、親権者となる側は相手に養育費を請求できます。

【金額の目安】

子どもが自立するまでにかかるお金をもとに、いくら・いつまで・どうやって払ってもらうかを決めていきます。

夫婦の話し合いで決めるのが一般的ですが、子どもが小さいうちは月額5万円くらいが多いようです。

家庭裁判所を通して決める場合は、養育費算定表をもとにして考えることが多いです。


💡 養育費の目安額や、子どもが大学まで行く場合の金額なども、別の記事で紹介しています
婚姻費用・慰謝料・養育費・年金分割・財産分与の平均額と計算方法をわかりやすく解説


分け合うための2つの制度

制度1.年金分割

年金分割とは、結婚していたあいだに夫婦のどちらか一方、または両方が納めた厚生年金・共済年金の記録を離婚後に2人で分け合える制度のことです。

将来受け取る年金そのものの金額を直接分けると思う人もいますが、分け合うのはお金ではなく記録です。

将来もらえる年金の金額にも関わってくるので、忘れずに手続きを確認しておきましょう。

【金額の目安】

年金分割では、もらえる金額があらかじめ決まっているわけではありません

結婚していた期間中の「厚生年金の納付記録」を最大で半分まで分けてもらえる制度で、その分が将来の自分の年金に加算されます。

際にどれくらい増えるかは人によって異なりますが、共働きでも収入に差がある場合には、分割した方が年金が増えるケースもあります。

💡年金分割のしくみや、請求の手続きについては、こちらの記事で詳しく説明しています
婚姻費用・慰謝料・養育費・年金分割・財産分与の平均額と計算方法をわかりやすく解説


制度2.財産分与

財産分与とは、結婚していたときに協力して貯めたもの(共有財産)を公平に分ける制度です。

原則として夫婦で半分ずつ分け合います。

たとえ名義がどちらか一方のものでも、実質的に夫婦で協力して得たものであれば対象になる可能性があります。

💡財産分与については、こちらの記事で詳しく説明しています。

婚姻費用・慰謝料・養育費・年金分割・財産分与の平均額と計算方法をわかりやすく解説

【財産分与の対象となるもの】

  • 現金
  • 預貯金
  • 不動産
  • 自動車
  • 家財
  • 保険
  • 株式
  • 退職金
  • 年金


最後に:請求できるお金と財産はしっかり把握!

離婚の際に請求できる可能性のあるお金について、リストアップして希望条件を具体的に考えておく必要があります。

また、相手が財産を隠したり処分したりする可能性がある場合、事前に通帳や保険証券、資産状況の控えなどをコピー・記録しておくと安心です。

もし相手が通帳などを見せてくれないときは、弁護士さんに頼んで、調べてもらえる仕組み(弁護士会照会制度)を使えることもあります。


ここでは、お金と財産についてまとめてみました。
(もう少し知りたい方は各項目の最後にあるリンク、もしくはこちらから関連記事へどうぞ⇒🌱
 
でも、離婚のときに考えておきたいのは、それだけじゃありません。

お金や財産の整理と同じくらい大切なのが、子どものこと離婚後の生活のこと。

今後は、親権や面会、支援制度についても紹介しますね🌱


「種をまかなきゃ、始まらない。今日の一歩が、明日の芽。」という言葉と双葉の水彩イラスト

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